ここでは初めて取り上げるが、「Life's a Pitch」は、今季からプレミアの放映権を得ている通信企業であるBTが運営するポータルサイトで、よくメディア各紙の記者を集めた座談会を収録して公開したりしている。その司会者を務めるマイク・カルヴィン氏は、業界ではベテランの部類に入るが、このポータルのコラムニストのひとりでもあり、今回取り上げるのは彼が選んだ、ラヒム・スターリング(リバプール)に続くプレミアの新星たちに関する記事。
++(以下、要訳)++
ラヒム・スターリングは夢の世界を生きている。彼はリバプールの未来の象徴で、若手のポテンシャルに賭けるクラブの信念を体現している。彼の年齢の多くの少年たちが最低限のサラリーの奴隷か半ば休暇のような状態でアイドリングをする中、彼はプレミアのフットボールの世界でレギュラーを張っている。今日はアンフィールド、明日には世界だ。
最初にスターリングを見た時は公園で冷やかし半分だった。しかし、それは予期もせず忘れられぬ、 発見の瞬間だった。しかし、彼だけが最高レベルで輝く準備ができている才能なわけではなく、我々が選ぶ「フェイマス・ファイブ」 -最高のキャリアのスタート地点にいる若き選手たち- の1人もリバプールにいる。
ジェローム・シンクレア(リバプール)
リバプールのアカデミーから出てくる次世代のスターについて訊ねられれば、 2人の名前が出てくるだろう。MKドンズからやってきた15歳のミッドフィルダー、セイ・オジョと、ウェストブロムから引き抜かれたスピード豊かでテクニックにも長けたジェローム・シンクレア(写真)だろう。
シンクレアは既に大きな飛躍を遂げている。彼は16歳の誕生日から6日後の9月26日にホーソンズでのリーグカップに交代出場し、リバプール史上最も若い選手となった。彼は常時トップチームでトレーニングを重ねており、同年代レベルでは抜きん出た存在であり続けている。
ジェームス・ワード=プロウス(サウサンプトン)
君は17歳。君は新たなプレミア王者であるマンチェスター・シティとのアウェーの試合でデビューの機会を得た。何のプレッシャーもない。君が成功に彩られたサウサンプトンのアカデミーの最新作であるジェームス・ワード=プロウスだろうが、何の問題もない。彼はトップチームに最低5人は地元出身の選手を含めるというクラブの戦略的な決意を体現する存在なのだ。
ポール・スコールズとの比較は大げさだろうが、理解できるものだし、つい比較してしまうだろう。彼のパスのレンジや動きの賢さ、スペースの嗅覚は不気味なほど似ているのだ。彼をよく見てみるといい。彼の頭が止まっていることはない。彼は常に2つ先のプレーを考えているのだ。
ニック・パウエル(マンチェスター・ユナイテッド)
素晴らしい点があることは、クルー・アレクサンドラのアカデミーでは当然のことだ。しかし、スターダムの駆け上がり方を理解する組織にあっても、ニック・パウエルは特別な存在だと認められていた。彼をオールド・トラフォードに連れてくるために要した400万ポンドは、ユナイテッドに最高のバーゲンのひとつに数えられることになるだろう。
パウエルのボール捌きの軽やかさ、プレッシャーのある場面でのプレー、そしてシュートの正確さは、クルーの育成コーチたちが重ねてきた素晴らしい習慣を物語るものだろう。しかし、彼らに規律を教え込むことはできない。今の彼は自分が世界で最もビッグなクラブに属していることを理解している。我々にもやがて分かるだろう。
ロス・バークリー(エヴァートン)
デイビッド・モイーズは、監督して滅多にはクオリティを持ち、その我慢強さは特筆ものだ。そのパワーと早熟さですぐに認知されたウェイン・ルーニーという例外を除いて、彼は若手に息継ぎをする時間を与え、この世界の雰囲気を学ばせている。
ロス・バークリーは彼の足で考える。 彼の視点の鋭さとフィジカル面での強さは、彼をモダンな中盤の選手のあるべき姿にしている。モイーズは彼をシェフィールド・ウェンズデイにローンに出すことでプレッシャーを和らげさせたが、シーズン後半はエヴァートンの一員としての彼の活躍を期待できそうだ。
カリム・フレイ(フラム)
カーディフは、フラムをコスモポリタンなチームにする典型とも言うべき彼を双方にとってメリットとなる短期ローンで獲得した。彼はモロッコ人の母を持つオーストリア生まれで、スイスで育った。U-21代表はスイス代表としてプレーしたが、フル代表では父の出身地であるトルコ代表を選択した。
彼は古いタイプのウィンガーで、そのスピードとダイレクトなプレーは、昨季マン・オブ・ザ・マッチに輝いたチェルシー戦で見事に体現されていた。ここまで見せている以上のものが約束されていたとしても、彼はフラムの次の大事な収入源でもあるのだ。
++++
という5人を紹介しているが、正直マトモにプレーを見たのはフレイくらいで、しかも自分が見た時はパッとしない感じだったから何とも言えないけど、こうやってまとめて取り上げてくれると、注目するポイントも増えるしありがたいのは確かよね。ただ、スパーズ・ファンとしては、ここにトム・キャロルを入れて欲しかった、というのが本音。
No comments:
Post a Comment