ウェンブリーでのマンチェスター・ダービーとなった今年のコミュニティー・シールドは、劇的な展開でマンチェスター・ユナイテッドの勝利。「ガーディアン」紙のダニエル・テイラー記者が、この試合で分かった5つのコト、という記事を書いています。
++(以下、要訳)++
1. マンチェスター・シティはまだ構築中
シティの側に掲げられた「イングランドのバルセロナ」という弾幕のように感じられる場面は無く、注意散漫なパス、去年の安定感に程遠いディフェンスで、ロベルト・マンチーニがタッチライン近くにいる時には空に絶叫していた。アレクサンダー・コラロフのコーナーキックは直接ゴールラインを割り、ヤヤ・トゥーレの6ヤードの距離にいるウェイン・ルーニーのボールを渡すありさまだった。マンチーニは、タイトルを狙うには少なくともあと2人の補強が必要と言っているが、それが真実か役員たちへのプレッシャーなのかは分からない。
2. ダヴィド・デ・ヘアを「第2のマッシモ・タイービ」と呼ぶのはまだ早い
彼が早い段階でミスをするであろうことは予測できた。彼は20歳と若い上、新しい国に来たばかり、サポーターはまだエドウィン・ファン・デル・サルとの思い出に浸っている段階となれば、そこで少々想定外の事態を経験せずに代役をこなすのは困難だろう。大事なことは、ここからどう反応するかであり、彼が自分の基準から抜け出せるかだ。プレミアリーグは過ちは許されない場なのだ。それでも、ファーガソンが日曜日のウェスト・ブロミッジ戦に向けてどう判断するだろうか。我慢をするのか、アンデルス・リンデガードを使うのか。後半には素晴らしいセーブが2つあり、今の段階でデ・ヘアをタイービと比較するのは過剰反応だが、少なくとも今のところはリンデガードで行くという判断もできる。
3. ナニは注目の選手かもしれない
昨シーズンの後半以来、ナニはいくらか不当な扱いを受けている気分になっていたかもしれない。素晴らしいウィングプレーで優勝に貢献しながら、PFAのプレーヤー・オブ・ザ・イヤーにノミネートすらされなかった。チャンピオンズリーグの決勝では先発の座をアントニオ・バレンシアに奪われ、クラブの夏の補強は1,400万ポンドを費やしたアシュリー・ヤングから始まった。機嫌を損ねてもおかしくない状況ではあったが、ナニはPFAがいかに誤っているかなど話題にもしなかった。のちにサー・アレックス・ファーガソンがナニについて「ロナウドの姿など重ねて合わせてはいない」とコメントしたことから判断するに、これだけの破壊力を持つウィングは他にはいないのではないだろうか?
4. バロテッリ氏には、もう少し安定感が欲しい
マリオ・バロテッリについて書くのが難しいのは、毎試合大きく評価が異なる珍しいタイプの選手だからだ。今週褒めたと思ったら、来週には退場している。それを批判すれば、次の週には決勝ゴールを決める。我々はあまり遠い将来について語らない方が良いのだろうが、バロテッリが定着するまでにはマンチーニに仕事が山積みなのは確かだ。ちなみに、この試合のバロテッリは典型的にダメな方だった。相手と口論し、プレーしてるフリもしばしば。何本かそこそこのパスはあったものの、ゴールにつながるようなものでもなかった。次の試合では良い方のバロテッリが出てくるかもしれない。摩訶不思議なバロテッリの世界へようこそ。
5. トム・クレバリーは、マイケル・キャリックの立場を脅かせる
公平を期せば、マイケル・キャリックはアキレス腱の負傷に見舞われ、サー・アレックス・ファーガソンも金曜の朝には彼を使わないことを決めていたくらいだ。それでも強行出場したキャリックと交代で後半からクレバリーが入ると、ユナイテッドのパフォーマンスは格段に上向いた。クレバリーは聡明でアイディアがあり、常にゲームに違いをもたらしたい、と思っている。キャリックを中傷するつもりはないが、19分に近年のキャリックを象徴する場面があった。ゴールから約25ヤードでナニからのボールを受けたもの、シュートの自信が無かったのか、キャリックはデイフェンスのブロックが無いにもかかわらずシュートでなくパスを選択し、すべてが裏目に出た。クリス・スモーリングと同様、ファーガソンの気持ちに訴えるものを、クレバリーは持っているのだ。
No comments:
Post a Comment